別れた彼⑤
別れた彼について。
被災地から帰ってきた彼は福祉施設のアルバイトを始めました。
そして週末になると夜行バスに乗り「東京に行ってくる」と出かけ、日曜日の夕方に帰ってくるという生活をしていました。
なぜそんなに東京に行きたいのか聞いても、ぶらぶら都会を歩いてみたいだけというだけでした。
多少の不信感があり「今度の週末は一緒に出かけたい」と言ったことはあるのですが、その時は東京には行かず一緒に出かけたりしたので、そのうち本当に1人でぶらぶらしたいだけと思うようにしました。
ある晩酔って寝てしまった彼の手にはロックを外したままのスマホがありました。見てはいけないと思いつつも見ずにはいられず、ラインを開くと知らない女の子の名前があり「今度の週末会おうね」「好きだよ」などのメッセージが連なっていました。
彼を揺さぶり起こし「これは何?ひどい!」と怒りをぶつけました。彼は何も言いませんでした。そのあとも彼は横でずっと怒り泣く私に背中を向け、そのまま寝ていました。
もうこれで終わりかな?
そう思ったのですが、彼は翌日も普通に私と接し週末の東京行きもなくなりました。
この行動から私は勝手に「私を選んでくれた」と思い込んでしまったのです。これが大きな間違いでした。
⑥に続く
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